今日は春日部将棋道場で席主代理をしてきた!
お客は6人。盛況が続いた最近にしては、少し少な目。
土曜常連のほか、越谷将棋交流会主催の掛谷さん、元県代表強豪のAさんが来ました。
強豪Aさんとは、平手~駒落ち(飛香落ち)までで対局して教えてもらいました。
特に、教えてもらってよかったのは、「最強・飛車落ち定跡」。
では、忘れないうちに教えてもらった飛車落ち定跡を披露します!
下が基本図。 下手が手前と、先後反転してます。

下手の右四間飛車に、77桂型で上手迎え撃つのは、一番メジャーな定跡ですね。
▲45歩 をみて、下手動きます。
まず、桂頭に突き捨ての△35歩。
のちに△36歩、▲同金 とさせるのが狙いで、すると 57の銀が浮いて、
両取りがかかりやすくなります。
△65歩、▲同歩、△同桂。

この形は △同銀でなく、△同桂でいくそうです。
所司先生の「駒落ち定跡」本では類型(▲35歩が入ってない)を、△同銀でしたが、
その場合は、ここの手順が違って、
△65歩、▲同桂 と、「先に桂馬」で取ってきた場合。 これには△同銀です。
なぜなら、この形は、△65桂に、▲68銀と引かれると、
すぐには攻めがつながらないからです。
(それが△65同銀 とする理由で、AIも最善手は △66同銀)、
とにかく、下手は角交換をしたいのですね。
その場合は、上手も ▲65歩 と桂馬は取れないので(角交換になると攻めがつながってしまうので)、
その間に8筋に回って、歩交換してから攻めをつなげるようです。
さて、戻って(先に歩で取ってきた場合の)、
上手が ▲65同桂、と桂馬で取ってきて、
角交換になった場合、下手の攻めがさく裂します。
▲88同金、待望の△36歩

▲36同金 は、△79角 が両取りなのでできない。
そこで、飛車先を遮断する ▲66歩、に
△37歩成、▲同玉。
そして △33桂!

△45桂 の両取りを狙った手。 これには ▲46銀。
ここで △79角! この攻めがつながれば勝てそうですが…

ここで上手、金を逃げて当てる ▲78金 が自然ですが、実は緩手。
△46角成!、▲同金、△45銀 から 寄ります。
以下、▲同金、△同桂、▲46玉、△54桂、▲36玉、△37金 から。

ということで、▲78金 に代えて、
上手の正着は ▲76桂不成!!
これが「プロの手」です。

なおここからの手順は、棋書に載ってないので、Aさんが実際に、プロにお金を払って教えてもらったそうです。
上手待望の、飛車に当てた反撃です。
ここで △88角成 と 金を取る手は、上手に飛車を取られて、
五分の形勢にもどしてしまいます。
厳密には下手がいいでしょうが、駒落ちという実力差のある同士の対局では、
相当勝ちづらいかも。
しかし…ここからは、「知らないと指せない」、下手の秘策があるのでした!
わかりますか…?
それが △64飛!!

桂馬に当てるのでもなく、ただぼんやりと浮く手! なんじゃそりゃ~!?
飛車に逃げられたので、今度こそ上手は ▲78金 と 角に当てますが、
ここで △46角成 とせずに、
なんと △55桂!!!

歩頭にぶち込む、「家元破りの△55桂」!!!
▲同歩 の一択ですが、
ここで △46角成!、▲同金、△45銀、▲同金、△同桂、▲46玉。

ここで次の一手はわかるでしょうか?
△64飛!! とぼんやり飛車を浮いた意味がここでわかります。
△44飛!!

玉頭に飛車が回るためだったのですね~!
以下、上手は適当な受けがなく、 ▲47玉 くらいですが
△57金、▲46玉、△37銀、▲36玉、△37銀(図)、
▲36玉、△26銀成、▲同玉、△37桂成 から詰み。
すごいですね~
△64飛!! からの 「家元破りの△55桂」!!! カッコいい寄せでした。
と、いうわけで「最強・飛車落ち定跡」でした。
いいのか~、こんな有料級の内容を無料で公開して!!(笑)
教えていただいたAさん(5段)に感謝です!
最後に、動く棋譜でも載せますので、確認して覚えてくださいね!
では、今日の記事はここまで!! また明日、書きます~!
追記)後日、Aさんから指摘があり、この飛車落ち定跡は、
間違い(不完全) だとのことでした。
正しい 飛車落ち定跡はこちらの記事に書きました。
間違えて覚えていて、申し訳ありませんでした。
ぜひ正しい定跡を身につけてください。