福田先生が、アマ王将戦北関東予選の2回戦で、元奨励会3段の方に勝ったときの棋譜が、埼玉新聞で12月8・9日にわたって掲載されました。
新聞記事のほうは載せられませんが、棋譜と福田先生による解説をここに載せます。

2025/10/12 アマ王将戦Bブロック2回戦
先手:福田 洸(春日部)
後手:Nさん

棋譜

元奨励会3段に勝つなんてすごいですね。

ということで解説。

15手目

▲25歩も突いてないのに、早い桂馬跳ね!
いかにも「序盤が下手」な出だしですが、これは福田先生が仕掛けた罠だそう。
お互い初対局で、お互いが相手の強さを知らないので、
「研究範囲に誘導するために、△43銀から、桂頭を攻めに相手に動いてほしかった。
△32銀で待機されると、別の将棋になってしまうので」とのこと。

かくして、お相手は△43銀に。
福田先生の研究範囲である、「腰掛銀 対 四間飛車」の局面になりました。

31手目


角交換~▲66角の攻め。
ここでは先に▲24歩 と飛車先を突く方がいいのは福田先生も知っていたが、
本局面での後手最善「△35歩!」は、人間的に難しく、
後手も知らないだろうと踏んで、指しなれた局面を選んだとのこと。

果たして、後手は△43金 と、正着△35歩 を逃し、福田先生の「やや優勢」に。

37手


手筋の突き出し。
飛車取りに対し、▲35歩 と 遮断しながら桂頭を攻める手。
こういう細かい手を積み重ねられるから、強いのですよね…。

42手目


後手も、「敵の打ちたいところに打て」の手(▲44歩を打たせない)で攻めてくるが、
先手玉にはそれほど迫らないのが痛いところ。

45手目


本局一番の長考で決めたという、角ブッチ(角・桂交換)!
△同金、▲33歩成 で、と金ができて相手の飛車を封じ込めた上に、
桂馬を2枚持っているので、▲86桂~▲74桂打の、「ひかえの桂」での美濃崩し
(62飛車なら、王手飛車取り になる)が厳しい手になる。

新聞記事によると、後手は「これはちょっと…」と、ここで諦めムードになったそうで、
ここからは福田先生が、相手の反撃をいなして無事勝利。

いやぁ、強いですね。
私も参考になるような「手筋」があって、見ごたえのある将棋でした。

福田先生の、ますますのご活躍を応援しております!
ということで、本記事はおしまい~