2枚落ち・銀多伝定跡の「正しい」駒組手順と意味
こんばんは。
2枚落ち定跡の、「銀多伝」定跡。皆さんご存じですよね?
下図 の形を目指す定跡です。
下手の銀が縦に並んでいるので、「銀たでん」だそうです。

私も当然知っていて、この形を目指すのですが…
実は、というか当然なんですけど、この形に至るまでの「手の手順」という、
「定跡最適手順」が決まっています。
「銀多伝」の「形」だけ頭に入っていて、手順を知らないで、
いい加減な手順で組むと、スキができてしまいます。
そして、上手は、きちんと駒組みの手の意味も理解しているので、このスキをついてきます。
下手を翻弄したあげく、何もさせずに勝ちます。
今日、棋楽会幹事S5段との対局(4枚落ち)で、ぼろ負けして痛感しました(苦笑)。
定跡は、「一手一手の意味」まで理解して、やっと通用するのです。
ということで、「銀多伝」序盤の駒組みを(私の振り返り用に)解説します。
所司先生の『駒落ち定跡』を見ながらやります。
ということで、まずは動く棋譜でご覧ください
下手4手目▲46歩 が、2枚落ち独特の手。

意味は、△53銀+△44歩 と、角のラインを歩で止められる前に、
▲45歩 と位を取って、角を敵陣に直射する、という意味です。
8手目▲36歩

4筋の位を取ったら、3筋の歩を突きます。
狙いは、~▲34歩 と、こじ開けて角が敵陣に入ることです。
△52玉に、
10手目 ▲48銀

△52玉に、すぐに3筋を突く ▲35歩 はいけません。
△55歩と「△55歩止め」にされ、▲48銀 と銀が上がってないので、
不利になります。(参考図)

△55歩に ▲同角 は、
△54銀、▲88角、△45銀 で4筋の位がなくなり、まぎれてしまいます。
△52玉には、▲48銀 と銀が上がって、
「位を取ったら位の確保」をするため、 (△64歩 の)
次に ▲47銀 です。
△63玉に、
14手目▲35歩

▲47銀 としてから、いよいよ▲35歩。
▲34歩 とこじ開ける手を見せて、△22銀 を強要します。
ここでの狙いは、「上手の左金・銀を釘づけにさせて、中央への攻めに参加させない」
「中盤以降、この金銀を相手にせず、遊ばせる」ということです。
動きたくても動けない、状況を作るのが狙いです。
16手目▲56歩

銀多伝は中飛車。
「二歩突っ切り」定跡で行くなら、ここは代わりに▲38飛 と袖飛車に回ります。
18手目▲68銀~▲57銀~ 22手目▲46銀左

▲46銀左 と、左銀を46に出し、銀を縦に並べます。二枚銀が手厚い好形です。
その間に、上手は、右金を角頭への攻めに繰り出します。
24手目▲58飛

中飛車にします。
そのあとは、玉を 右へ囲います。 ▲38玉 まで囲います。
ここから、上手が
△76金と、歩を取って、角頭攻めを見せてきますが、
▲78金 が「この一手」の受け。
ここから、下手は「上手の、飛び出してきた右金」を目標に戦います。
まだ長くなるので、これ以降の定跡は次の記事に書きます。